数年前の今頃
京都の両足院の
半夏生(はんげしょう)を
観る機会があった
上部の葉が数枚白くなり
これと向かい合って花穂を出し
白い小花が咲く
半夏生のころ咲くからとも
葉の下半分が白いので
半化粧の意ともいわれる
七十二候の一つ
半夏生(はんげしょう)は
半夏ともいう
夏至後10日目から小暑の前日までらしいが
現行暦では太陽の黄経が100°に達する日
(7月1日か2日) を半夏生とし
雑節の一つとして記載しているそうだ
半夏生という季節が先か
半夏生という植物が先か
言葉の由来は
ゆらゆらあいまいなものらしい
また「半夏半作」といって
この日以後田植えをしても収穫が少いとし
この日を田植え終了の祝日とした地方も多いとか
麦を刈り
苗代を作り
田耕し水を張り
田植えを終えて
ホッと一息つく時季なのだろう
余談だが
両足院で半夏生を観たあと
会社の近所で
半夏生を見つけ
しげしげと眺めていたら
「お分けしましょうか」
と奥さんに声を掛けられ
数本いただいた
庭に植えてみたが
根がつかなかった
半夏生の横を通る度に
奥さんが現れやしないかと
ヒヤヒヤしてしまう
半夏生は
蒸し暑いこの季節に
涼しげな風情を楽しむ植物である