なんちゃって西京漬

理由を話せば長くなるが
うちで「魚」は、「鮭」である。

さらに夕食は
「肉」と「魚」を
一日交互に食べるという方針なので

つまり
一日おきに「鮭」が夕飯の主菜だ

グリルでそのまま焼くのが
手間いらずだし
美味いと思うのだが

ちょっと違う味付けも…

ということで
生鮭が手に入るときは

「なんちゃって西京漬」にする

酒粕と味噌で漬けるのが
本格的西京漬らしい

酒粕を買うのが面倒なので
塩麹+味噌+味醂+ヨーグルトで
なんちゃっての味を作ることにした

鮭に直接まぶすと
焼く時面倒と
母からクレームが入った

なので鮭に「なんちゃって」が
直接つかないように

容器にラップを敷き
「なんちゃって」を塗って
ペーパータオルに包んだ鮭を置いて
その上にまた
「なんちゃって」を塗って
ラップを巻いて
容器ごと冷凍する

こう文字に起こして見ると
単に面倒くさがりの結果としか映らない

しかし
ある時母に言われた

「なんちゃって西京漬」の容器をあけて
ラップを開ける度に

《面倒くさいことを、きちんとやってスゴイ》
と思うそうだ

え?お母さん、面倒くさがりの
あなたのためにやっているんですが…。

人から「すごい」と言われても
自分としては「ふつう」だと思うことの一つだ