はは弁

未だに
はは飯を食べている

私の夕食は
高校生男子並みの
おかず量の時がある

夕食の残りを
弁当に詰めるようになったからだ

遠い昔の
幼稚園児だったころ
幼稚園の給食が
パンと牛乳だった

母は
それでは栄養不足になると
弁当を持たせた

私だけが
弁当を食べていた
らしい

友達から
うらやましかった
と後から聞いたが

どんな弁当だったか
あまり記憶にない

たぶん
その頃から
夕べのおかずが
弁当に入っていたのだろう

そして
その頃から
未だに

私は母の愛を食べている

はたらくはは

雑草は
あっという間に
わが家を席巻する

そこで
でっかい剪定ばさみやら
草刈りはさみやら

つい母は
通販で刈ってしまう

日曜にぼーっとしてる
ぐうたら娘に
文句も言わずに

蚊取り線香をつけ
完全防備体制で
母は黙々と草を刈り始める

娘は
つい
スマホカメラを
構えてしまう

まあ、許せ

このあと
娘も
草刈りをした

このあたりの方言を
借りれば

“がまだしもん母娘”
なのであった

紫陽花さまざま

よく
「紫陽花は酸性土だと赤くなる」とか
たまに
「放射能で赤くなる」とか
いわれることがある

さて
うちの庭先の紫陽花は

一本の木に

さまざまな色で咲いている

よくみると

一つの花の中にも
ピンクから青紫の
グラデーションだったりする

好き勝手に

ありのままに咲いている

夜の雨に打たれて

今朝は一段と色が鮮やかになった

はいどれいんじゃ

6月に入って
ようやく雨らしい雨が降った

昨夜から嵐で
今日も相当降ると覚悟して
着替えまで持って行ったが

案外早く上がり
午後には薄日が射すほどだった

6月といえば

紫陽花の季節である

ふと
紫陽花は英語で何というのだろうと
ググってみると

hydrangea

ちょっと発音は難しそうだ
「ハイドレインジァ」
というのが近い日本語表記らしい

「ハイドレインジァ」
ちょっと覚えづらいな

灰ドレ隠者

ううーん、
「モモ」に出てくる
“灰色の男たち”のようだ

おバカなことばかり言ってないで
時を大切にしよう
6月10日は時の記念日だ

追伸
語源までググってみたら
ギリシア語の
「ハイドロ:水」と
「アンジェイオン:容器」
が組み合わされて「水の器」
となったのが由来らしい!!

プロフィール

profileは
和訳すると横顔だが
人物紹介
としても使われる

なぜ
人物紹介が
横顔なのだろう

横顔は
ウソをつけない
ような氣がする

横顔は
鏡で観ることができない

横顔は
意識して
作ることができない

そうか
profileとは

自己紹介ではなく

客観的に観た
「人物紹介」なのだろう

頭でっかち

パソコンを相手に
仕事をしている

いや
パソコンを相棒に
仕事をしている

♪ミシンは魔法のお針箱♪
という唄があったが

パソコンは
便利な
お道具箱だ

今や
世界と繋がり
ググれば
悩み無用というところか…

ただ
私はパソコンの前に居るのが苦手だ

すぐ眠くなる

食堂へ行っても
魔法使いがいないから
眠気覚ましにはならない

今日は王様までいないから
緊張感というモノが
かなり欠落してしまっている

パソコンに向かって
あーでもない
こーでもないと考え
考え

考え…

考え過ぎて
頭でっかちになってしまったのか

頭が
キーボードに

ごつんと当たった

(ああ、王様が休みで良かった)

駅長さん

「駅長さん」

と呼ばれている男子がいた

正確には

ある女の子だけが
「駅長さん」と呼んでいた

なぜか聞いてみたところ
ある先生が、
その男子は駅長さんみたいだ
と言ったらしい

何が駅長さんみたいなのか

言葉では説明出来ないが

確かに
その男子には
「駅長さん」の風貌があった

中学2年生にして
「駅長さん」の風貌というのも変だが

私はその女の子が
「駅長さん」と呼ぶのを
ちょっとうらやましく思っていたのだろう

私が仕事場の仲間を勝手に

「王様」とか
「食堂の魔法使い」とか
呼ぶのは

あのころ
言えなかった想いを
言葉にしたいのかもしれないね

「駅長さん」

麦焦がし

仕事を終えて外に出ると
香ばしい香りがした

麦刈りの季節である

刈ったあとを焼いている

ホントは
勝手に燃やしては
いけないらしいが

この辺りは
堂々と焼いている

なんとなく
煙っぽい

帰路につくと
なんとなくと言うモノではなかった

景色全体が煙っぽい
いたるところで焼いているのだろう

焼いて菌を殺すとか
焼いた後の灰が肥料になるとか
焼き畑農業(中学で習った南国の農法だ)
というものはよく考えたものだ

まあるくなーれ

いきものは
なぜ
球体になるのだろう

みごとに
まんまるのたんぽぽ綿毛

なんとなく
丸くなって咲く紫陽花

彼岸花や
アルストロメリアなど
花全体が球体っぽいのもある

りんごや
さくらんぼなど
丸い実をつけるものは多い

遠目に見れば
全体が球体になる樹木も多い

水も弾けて球体になる

高性能カメラ撮られた雨は
球体だった

魚の卵はひとつぶひとつぶは丸い

人の赤ちゃんも
お母さんのお腹の中では
まあるくなっている

ダンゴムシは
触るとまん丸になる

まんじゅうも丸い

始めて行く家へのお土産は
丸い饅頭なのは

角がたたず丸くおさまりますように

と験を担ぐからだとか…

私ももうちょっと
丸くなれば
良いのかしら

丸くなって

たんぽぽ綿毛みたいに
どっかに飛んで行くのもいいかな